食品や調味料、日用品などをまとめて収納できるパントリー。便利ですが、上手に活用できず使わなくなってしまうケースもあります。パントリーをつくる前に、間取りのタイプや使い方を確認しておきましょう。おすすめの間取りや使いやすくするポイントをお伝えします。
この記事の目次
アイデア満載!パントリーの間取り4選
使いやすいパントリーをつくるために重要なのは、間取りです。自分や家族のライフスタイルに合った間取りでなければ、せっかくのパントリーを十分に活かしきれないでしょう。ここでは、パントリーを有効に活用できる間取りをご紹介します。
【家事動線重視】キッチン横や背面のパントリー
キッチンのすぐ隣、あるいは背面に壁付けタイプのパントリーがある間取りは、調理をしながら調味料や食材を手にとりやすく便利です。効率よく家事をこなしたい人に向いています。
パントリーの広さに余裕があれば、冷蔵庫や電子レンジなどの家電も収納できるため、キッチンに生活感を出したくない人にもぴったりです。
【作業もできる広さ】ウォークインのパントリー
中を移動できる、ウォークインのパントリーがある間取りも人気です。収納力が抜群のため、カセットコンロやホットプレート、ノンフライヤーなど大きめの調理器具があるご家庭に向いています。
スペースに余裕があれば、カウンターや作業台を設置することも可能です。パントリーが、アイロンがけやパソコン仕事ができる作業スペースになりますよ。
【買い物が楽になる】ウォークスルーのパントリー
「玄関からパントリー、パントリーからキッチンへ」とつながるような、出入り口が2ヵ所あるウォークスルータイプの間取りもあります。買ってきた物を帰宅してすぐ収納できるので効率的です。
回遊できる間取りにすると、家族もパントリーを通る機会が増えます。収納場所を覚えやすくなるため、家族みんなが片付け上手になるかもしれませんね。
【デッドスペースを活用】階段下のパントリー
階段下のスペースにパントリーをつくる間取りなら、デッドスペースを有効活用できます。収納のためにリビングや子ども部屋の広さを削らずに済むでしょう。
階段下のスペースは通気性がよくないことがあります。防湿性の高い壁紙を使用する、扉に隙間をつくる、物を詰め込みすぎない、除湿剤を使うなどの対策が必要です。
使いやすいパントリーの広さは?
使いやすい広さは、どのタイプのパントリーを選ぶのか、何を収納するのかによって変わります。パントリーは狭すぎても広すぎても使いづらいため、自分が使いやすいと思う広さを導き出すことが大切です。
タイプ別の平均的な広さは以下の通りです。広さを決める参考にしてくださいね。
- 壁面タイプ:0.3~1畳
- ウォークインタイプ:1~2畳
- ウォークスルータイプ:2~3畳
パントリーがある家のメリット
パントリーがあると、キッチンがすっきりする、ストックの管理がしやすいなどのメリットがあります。メリットを理解すると、理想のパントリーをイメージしやすくなりますよ。それぞれのメリットについて詳しくお伝えします。
キッチンをきれいな状態で維持しやすい
パントリーがあると、キッチンに置く物が減ります。パントリーがない家では、調味料を棚に並べたり食品をキッチンワゴンで保管したりすることが多いですよね。きちんと収納できていても、どこか雑然とした印象に見えてしまいます。キッチンに物を置きたくない方や来客が多いご家庭なら、パントリーがある方が見た目もすっきりするでしょう。
多くの食品や日用品をストックできる
パントリーは常温の食品や調理家電、日用品のストックを保管できる収納スペースです。広さに余裕があれば非常食や飲料の備蓄もできるため、防災の面でもメリットがあるといえます。
家族の人数が多ければ多いほどストックが必要です。「いざというときのために備蓄をしたいけれど置く場所がない」とお悩みの方にとって、パントリーは強い味方となるでしょう。
管理がしやすい
パントリーがあれば食品や日用品のストックが一目でわかるため、在庫や賞味期限などの管理がしやすくなります。パントリーがない家では買い物に行く前に食品置き場や日用品置き場などあちこちチェックする必要があり、手間ですよね。1ヵ所で確認が済むため、時短にもつながります。
また、家族にも物の場所を覚えてもらいやすくなるので、家事分担がしやすくなるかもしれません。
キッチンにパントリーがある家のデメリット
パントリーにはメリットが多い一方で、場所をとるなどのデメリットもあります。パントリーを検討している方は、デメリットもよく確認してから間取りを決めてくださいね。
他の部屋を圧迫する可能性がある
パントリーをつくる場合、当然ですがそのための場所が必要になります。パントリーの分だけリビングや子ども部屋、寝室などのスペースを削ることをデメリットと感じる方もいるでしょう。
移動が増えて家事の負担になることも
家事動線や作業効率を考えてパントリーをつくらなければ、かえってストレスの原因になるかもしれません。
例えばパントリーと調理をするスペースが離れていると、必要な調味料や道具がある度に行ったり来たりして、調理に余計な時間がかかります。使ったあとにパントリーに戻しに行くのも手間に感じる人もいるでしょう。
パントリーを検討する際は、家事の導線を想定して、現在のプランに適しているかどうか考えてみることをおすすめします。
パントリーの収納ルールは?
パントリーには、基本的な収納ルールがあります。ルールを守ることで「思ったより不便に感じてパントリーを使わなくなった」「食品をダメにしてしまった」などの失敗を回避できますよ。
パントリーの主な収納ルールは、以下の通りです。
- 上には軽い物、下には重い物を収納する
- 使用頻度の高い物は目線に近い棚に収納する
- 食品や日用品をグルーピングして収納する
- 風が通るよう収納にはゆとりを持たせる
上記の基本的なルールを押さえ、パントリーに何をどのように収納するかを決めましょう。
【失敗例から学ぶ】パントリーをつくるときの注意点
パントリーの失敗例から学ぶ、3つの注意点をお伝えします。覚えておくと、後悔しないパントリーづくりに役立ちますよ。
奥行きがありすぎると物が取り出しにくくなる
棚の奥行きがあるほど収納力がアップしますが、奥の物を取り出しにくくなるのが難点です。賞味期限切れに気づかなかったり同じ物を重複して購入してしまったりする原因にもなるため、奥行きは30~45cmに設計しましょう。
何を置くか決めておかないと持て余してしまう
せっかくパントリーをつくっても、特に置く物がない場合に使わなくなってしまうケースもあります。パントリーに何を置きたいのかリストアップして、本当に必要かどうか考えることも大切です。
扉付きにしたら湿気がこもってしまう
パントリーを閉め切ってしまうと、湿気がこもる原因になります。食品にカビが生える原因になるため、扉付きのパントリーをつくる場合は必ず窓か換気扇を取り付けましょう。
もちろん、扉のないパントリーもおすすめです。両手に荷物を持ったまま出入りできますよ。
パントリーを使いやすくする6つのポイント
パントリーをより使いやすい収納にするための、6つのポイントをお伝えします。理想のパントリーづくりに活かしてくださいね。
棚を可動式にする
収納力が高いパントリーには、多くの物を詰め込みがちです。季節に合わせて物を入れ替えるようにすると、必要な物を探す手間が省けます。頻繁に入れ替えをするなら、可動式の棚を選びましょう。好きな高さに調節できるので、物の大きさに関係なくよく使う物を手前に置けます。
扉をスライド式の引き戸にする
パントリーの扉は、開き戸よりも引き戸の方が使いやすいでしょうす。開けたときに他の家具に干渉する心配がなく、前を通りたい家族の邪魔にもなりません。
床に近い棚にはキャスター付き収納を活用する
床に近いところに置く物は、キャスター付きの収納ボックスに入れておくと簡単に取り出せます。収納ボックスはインテリア用品店などで購入するのもよいですし、材料を用意してDIYしてもよいですね。
人感センサーの照明を取り入れる
ウォークインやウォークスルーのような小部屋タイプのパントリーには、照明が必要です。おすすめの照明は、人感センサーが付いている物。両手に荷物を抱えたまま出入りする際にスイッチを操作する手間が省けます。
広さを確保できない場合は引き出し収納にする
住宅の間取りや広さの問題でウォークインやウォークスルーのパントリーをつくれない場合は、引き出し収納にすると物の出し入れが楽になります。賞味期限や在庫のチェックもしやすくなりますよ。
中身が見える収納ケースやラベルを活用する
パントリー内をきれいに整頓するために収納ケースを使うなら、一目で中身が見える物を選びましょう。何がどこにあるのか、ケースの中を覗き込まなくてもわかります。ケースや瓶にラベリングする方法も有効です。
パントリーのある家で理想の暮らしを手に入れよう
キッチンの使い方を始め、ライフスタイルは人によってさまざまです。食品や日用品をまとめてストックできるパントリーは便利ですが、間取りが自分や家族のライフスタイルに合っていなければ使いづらさを感じる可能性もあります。基本的な収納ルールや使いやすくするコツを参考にして、理想のパントリーを手に入れてくださいね。
住宅展示場では、パントリーのある家を見学できます。ぜひ実際のパントリーを見て、イメージを膨らませてみてください。
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