フローリング材は種類が多いうえに選択肢が多く、種類ごとに価格相場も異なるので、選ぶ際に迷ってしまう方も少なくありません。
ここでは、フローリング材の価格相場や種類、選び方などを詳しく紹介します。
この記事の目次
フローリング材とは?
フローリング材とは、住宅の床に使われる木材のことです。種類によって色味や木目、明るさなどに違いがあり、最近ではシートタイプのフローリング材も登場したことで選択肢はますます広がっています。
コストパフォーマンスやフローリング材に求める機能性、イメージしているお部屋の雰囲気などによって、選ぶべきフローリング材も変わります。どのようなフローリング材があり、どのように選べばいいのかをきちんと把握したうえで、納得のできるものを選びましょう。
フローリング材の選び方
フローリング材の選び方には、大きく4つの方法があります。失敗するリスクを軽減するために、「理想の部屋のイメージ」「価格」「素材」」「質・グレード」に着目して選ぶようにしましょう。
それぞれの選び方を紹介します。
理想の部屋をイメージして選ぶ
部屋をどのような雰囲気にしたいのか、理想の部屋のイメージに合わせてフローリング材を選ぶ方法があります。床は、部屋の中でも占める面積が多い部分です。選んだフローリング材次第で、明るい雰囲気になったり、落ち着いた空間になったりします。
また、フローリング材の木目も種類によって違いがあり、お部屋の雰囲気に影響します。「アンティークな雰囲気が理想なら落ち着いた古材調」「スマートなモダンスタイルが理想ならオーク材やサクラ材の床材」など、理想のイメージと照らし合わせて選んでください。
価格・予算を目安に選ぶ
フローリング材を選ぶ時には、価格や予算を目安にすることも重要です。さまざまなフローリング材が販売される現在、使われる木の種類によっても価格が異なります。予算オーバーにならないよう、理想と価格とのバランスを見ながらじっくり検討しましょう。
素材で選ぶ
フローリング材の素材によって、温かみを感じられるものや、耐久性の高いもの、踏み心地の良いものなど、特徴はさまざまです。
例えば小さなお子様のいる方であれば、柔らかくて手触りのよい素材を選んだり、傷がつきにくい素材を選んだりするなど、自身のライフスタイルに合ったフローリング材を選んでみましょう。
質やグレードで選ぶ
質やグレードなど品質の高さを基準にした選び方もあります。フローリング材にはさまざまな種類が存在し、各メーカーや企業の基準によって質やグレードが示されています。
例えば、フローリング材として一枚の板材を使用するとグレードが高く、数枚のピースを接ぎ合わせて使用するとグレードが低くなります。グレードが高くなれば価格も上がるので、ほかの判断要素も踏まえて質やグレードにどこまでこだわるのかを明確にし、フローリング材を選びましょう。
フローリング材の種類とそれぞれの特徴
ここでは、フローリング材として一般的に選ばれやすい「無垢」「挽板」「突板」「シート」の4種類を紹介します。
どのようなフローリング材を選べばいいのか分からない方や、種類ごとの特徴を知りたい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
無垢フローリング材
フローリング材で、最も質の高い種類が無垢フローリング材です。単層フローリングとも呼ばれ、天然の原木から切り出した一枚板を加工しています。
他のフローリング材と比べて木質感があり、見た目も高級感が感じられます。さらに経年劣化により木の質感に深みが増すので、年を重ねるごとに変化を楽しめるはずです。
一方で、無垢のフローリング材は施工後に反ったり、隙間が生じたりすることがあります。取扱いや対策なども事前にしっかりと把握したうえで検討しましょう。
複合フローリング材
複数の合板等の基材の上に化粧材を貼り合わせて作られたフローリング材を複合フローリング材といい、温度や湿度の変化、傷にも強いため、床暖房や水回りなど幅広い場面で使われます。
同じ複合フローリング材の中にもさまざまな種類があるので、以下で紹介します。
挽板
挽板は、表面に3mm前後の厚みの無垢材、裏面に合板基材を使用していて、見た目は無垢のフローリング材と違いはありません。挽板は裏面が合板基材なので、床暖房に対応しているのが魅力です。挽板の特徴は無垢と同様、見た目に高級感があるだけでなく、機能性と意匠性に優れている点にあります。しかし、無垢と比べると挽板材の種類は少なく、選択肢は限られます。
突板
突板は、合板基材の表面に0.4mm前後の厚みの無垢を貼り合わせたフローリング材です。床暖房にも対応しているほか、価格帯も幅広いので予算と照らし合わせながら選びやすいでしょう。しかし、突板は極薄の無垢を貼り合わせているフローリング材なので、木質感を得にくいのが特徴です。
シート
パラフィン紙などに木目を印刷したシートを合板基材の表面に貼り付け、フローリング材として使用します。シートは木目を印刷して使用するタイプのフローリング材なので、無垢フローリング材を模したデザインもあるなど、選択肢が多いのが魅力です。機能性に優れている一方、木質感は低くなります。
フローリング材の価格相場
フローリング材は、種類によって価格が大きく異なることを覚えておくと選択する際に役立ちます。予算を決めている場合は、価格相場と照らし合わせながら、どのようなフローリング材を選ぶべきかを考えなければなりません。
ここからは、一般的に選ばれやすい無垢フローリング材と挽板や突板、シートタイプなどの複合フローリング材の価格相場を紹介します。
無垢フローリング材は1万円程度〜
無垢フローリング材の価格相場は、一般的に1平方メートルあたり1万円程度からです。他のフローリング材が1平方メートルあたり5,000円程度というのをふまえると、無垢フローリング材は比較的高めの価格相場であることがわかります。
複合フローリング材は5,000円程度〜
複合フローリング材は、1平方メートルあたり5,000円程度からが一般的な価格相場です。複合フローリング材の価格帯は、「挽板」と「突板」「シート」でも異なります。「挽板」は無垢フローリング材と同じくらいの価格帯である一方、「シート」は比較的安価であることが多いでしょう。
ただし、選ぶ複合フローリング材の種類によって価格も異なります。無垢フローリング材と比較して安くなることもあれば、無垢フローリングと差が出ない場合もあります。
木材の種類やグレードによっても異なる
フローリング材の価格は、種類や木材のグレードなどによっても異なります。木材には、大きく「広葉樹」と「針葉樹」の2つがあります。広葉樹は木が成長するまでに時間がかかることから、針葉樹に比べて価格も高めです。
ただし、価格相場はあくまでも目安であるため、木材の種類やグレードで差があることを理解したうえで、ぴったりのフローリング材を選んでくださいね。
失敗しないためのフローリング材選びのコツ
フローリング材を選ぶにあたって、失敗しないためにはどのようなポイントを抑えておけばよいのでしょうか。ここからは、失敗しないためのフローリング材選びのコツをご紹介します。
質感(見た目・触り心地)をチェック
フローリング材を選ぶコツとして、見た目や触り心地といった「質感のチェック」が大切です。
お部屋で過ごす以上ほぼ毎日目にする場所ですから、見た目はもちろん、座ったり歩いたりした時の「触り心地」も重視したいところです。肌に触れたときに心地よいフローリング材を選ぶとよいでしょう。
お手入れのしやすさ、補修のしやすさで選ぶ
フローリング材はお手入れのしやすさや、補修のしやすさに目を向けて選びましょう。毎日歩いたり、物を置いたりする場所なので、目立つ汚れ、凹みなどが生じてしまうこともあります。
特に、無垢材は傷がつきやすいうえに、複合フローリングと比べてお手入れの手間もかかります。フローリング材選びで、迷ったときには汚れが取り除きやすいものや、補修が難しくないものなど、長く綺麗に使えるものを選んでみてはいかがでしょうか。
傷への強さで判断する
フローリングは、家具を引きずったり、物を置いたりすることで、傷が生じやすい箇所です。そこで、傷がつきにくいフローリング材を選ぶのも大切なポイントです。傷がつきにくいフローリング材としては、突板フローリング材や、シートフローリング材などが挙げられます。特に、グレードの高い種類は傷が付きにくいように加工を施しているものが多いでしょう。
小さなお子様がいる方やペットを飼っている方など、日常生活で傷が生じやすい場合は、傷への強さもフローリング材選びの参考にしてくださいね。
フローリング材は種類や価格相場を把握して選ぼう
フローリング材は種類が多いうえに、特徴や価格相場もバラバラなので、「何を選んだらいいのかわからない」と悩む方もいるでしょう。さらに、質やグレードなどもこだわると、予算オーバーになりやすいものです。
フローリング材を選ぶ際は、事前に種類や価格相場をきちんと把握し、自身の希望するフローリング材を選ぶようにしましょう。また、説明を読んでいるだけでは、理想のフローリング材のイメージがつかめない方もいるかもしれません。そんな時は、住宅展示場で実物をチェックしてみることをおすすめします。
どのような種類のフローリング材を使えば理想のお部屋に近づけるのかは、実際に自分の目で確かめてみることでイメージがつきやすくなるでしょう。
ライフスタイルや理想のイメージにピッタリのフローリング材を選ぶためにも、ぜひたくさんのハウスメーカーの住宅空間を体験してみましょう。
ご予算や家族構成、理想のライフスタイルなどを、ぜひ相談してください。
きっとあなたにぴったりの暮らし方が見つかるはずです。
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