マイホームは、人生で一番高額な買い物といっても過言ではありません。建物だけでなく、土地や手数料などさまざまな出費がかさむので、できるだけお得に購入したいですよね。
そのような方に向け、国や地方自治体などは給付金・補助金などの制度を設けています。
新築戸建てを購入する際に活用したい給付金制度を紹介します。マイホーム購入を検討中の方はぜひチェックしてくださいね。
なお給付金制度は、申請期限が短縮したり上限金額に達して急に終了したりする場合があります。利用前に必ず確認しましょう。
この記事の目次
新築戸建て・マンションを購入する際に知っておきたい制度
新築の戸建てやマンションなどの物件を購入する際に利用したい、お得な制度について紹介します。
給付金・補助金・助成金制度
給付金・補助金・助成金は、新築戸建てを購入する際に定められた条件を満たせばお金が給付される制度です。
マイホーム購入時には大きな出費となりますが、給付金・補助金・助成金などでお金が入れば経済的な負担が軽減するでしょう。
制度によっては、申請を代行する施工業者や販売事業者にお金が給付されるものもあります。その場合は、最終的な支払い時に給付金分が差し引かれるのが一般的です。
減税制度
新しく戸建てを購入するために住宅ローンを組んだ場合は、減税制度を受けられます。
要件を満たせば一定期間は所得税の減税措置を受けられるため、税金として出ていく金額を抑えることが可能です。毎月膨大な住宅ローンを返済していても、税金の支払い額が少ないと助かりますね。
優遇制度
さまざまな優遇を受けられる場合もあります。以下がその一例です。
- フラット35の金利引き下げ
- 火災保険や地震保険の保険料引き下げ
ただし要件があるため、事前に詳しく確認してください。
次からは、具体的な給付金制度を紹介します。
ZEH補助金
住宅の断熱性能の大幅な向上と高効率な設備・システムの導入による省エネと、太陽光発電などによる再エネ(創エネ)で、年間の一次エネルギー収支をゼロとすることを目指した「ZEH(ゼッチ)」。ZEH住宅を新築する際に活用したいのが「ZEH補助金」です。
ZEHビルダー/プランナーに登録している施工業者や販売事業者に依頼する必要があります。ZEH補助金にはいくつかの種類があり、その中から戸建てに使えるものを紹介します。
ZEH支援事業
ZEH支援事業は「ZEH」もしくは「ZEH+」の住宅などが対象。1戸あたりの補助金額は2022年度:55~100万円+α※ です。
※蓄電システム(定置型)などの設置がある場合、補助金額の加算あり
■2022年度の受付状況
一次~三次公募は終了
<四次公募>
公募期間:2022年11月21日(月)10:00 ~ 2023年1月6日(金) 17:00締切
※公募期間中に申請金額の合計が予算に達した際は終了
次世代ZEH+ (注文住宅)実証事業
ZEH+の要件を満たしていることに加え、蓄電システムや燃料電池などいずれか1つ以上を導入している「次世代ZEH+」の住宅が対象です。補助金額は1戸あたり100万円/戸+α※ です。
※蓄電システム(定置型)などの設置がある場合、補助金額の加算あり
■2022年度の受付状況
2022年度は終了
ZEH(ゼッチ)住宅にすれば補助金がもらえる?住宅を建てる前に条件や注意点を知っておこう
エネルギーの収支をゼロ以下にするZEH(ゼッチ)住宅。補助金もあり、メリットの多い住宅です。ZEH住宅を建てるには、ZEHの概要や補助金について知識を深めることが大切です。
LCCM住宅整備推進事業
住宅のライフサイクル全体(建築から解体・再利用などまで)を通じたCO2排出量をマイナスにする最高レベルの脱炭素化住宅「LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅」。LCCM住宅を検討している方は「LCCM住宅整備推進事業」の利用をおすすめします。
制度概要
LCCM住宅整備推進事業は、要件を満たすと最大140万円給付される事業です。給付対象となるためには、以下の要件を満たす必要があります。
- ZEHの要件を満たす
- 一次エネルギー消費量が省エネ基準値から25%以上削減されているもの(再生可能エネルギーを除く)
- ライフサイクル全体のCO2排出量と削減量の算定結果が0以下となること
2022年11月15日から、第3回の申請が開始しました。(申請期限は、2023年1月31日 ※申請金額の合計が予算に達した際は早めに受付終了)
なお、現時点では、2023年度も同様の補助金が予定されています。
(参照)LCCM住宅整備推進事業実施支援室
申請方法
住宅供給事業者が申請を行います。LCCM住宅の建築主や購入者は、申請を行う必要がありません。
ちなみに、申請の際には電子申請システム「jGrants」を利用します。アカウント取得に時間がかかるため、早めに動いてもらうよう住宅供給事業者に働きかけましょう。
地域型住宅グリーン化事業
木造で新築戸建てを検討している方は「地域型住宅グリーン化事業」も覚えておきましょう。木造住宅の中でも、長期優良住宅や省エネ性能の高い住宅を対象とした制度です。
制度概要
地域型住宅グリーン化事業の補助の対象となる、木造住宅は以下の通りです。
- 長寿命型(認定長期優良住宅)
- ゼロ・エネルギー住宅型(ゼロ・エネルギー住宅(NearlyZEH、ZEH Orientedを含む))
- 高度省エネ型(認定低炭素住宅)
(参照)地域型住宅グリーン化事業グループ募集要領【令和 4 年度】
事業により補助金額は異なり、70~150万円となっています。さらに、「地域材加算」「三世代同居加算」「若者・子育て世帯加算」「地域住文化加算」「バリアフリー加算」があり、条件を満たすと合計で上限40万円まで加算されます。
申請方法
事業に採択されたグループの中小住宅生産者のみが申請できます。建築主・購入者は申請する必要がありません。
また、各事業により対応窓口が異なるため注意しましょう。たとえば長寿命型は長寿命型等実施支援室、ゼロ・エネルギー型と高度省エネ型は高度省エネ型等実施支援室となっています。
新たに「こどもエコすまい支援事業」が創設予定
「こどもみらい住宅支援事業」が受付終了
「こどもみらい住宅支援事業」とは、子育て世帯や若者夫婦世帯が戸建ての新築や中古住宅のリフォームなどをする際に給付金を受け取れる制度です。
当初は2023年3月31日が申請期限でしたが、2022年11月28日の申請をもって予算上限額に達したことから、受付が終了されました。
(参照)「こどもエコすまい支援事業」を創設し、省エネリフォーム支援を経済産業省・環境省と連携して実施
こどもみらい住宅支援事業の利用を検討されていた方にとっては残念なお知らせですが、2022年11月8日の国会にて新たに「こどもエコすまい支援事業」が創設されることが決まっています。
まだ詳しい情報は発表されていませんが、現時点で公開されている情報を紹介します。
こどもエコすまい支援事業の概要
「こどもエコすまい支援事業」は、子育て世帯や若者夫婦世帯がZEHレベルの高い省エネ性能をもつ新築住宅を取得したり、世帯を問わずに既存住宅を省エネ性能のリフォームをした際に給付金が支払われる事業です。
それぞれの条件は、以下の通りになっています。
■新築住宅の取得の場合
対象者 | 2022年4月1日時点で、18歳未満の子どもを有する子育て世帯、もしくは夫婦どちらかが39歳以下の若者夫婦世帯 |
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対象住宅 | ZEH住宅(強化外皮基準かつ再エネを除く一次エネルギー消費量-20%に適合するもの) |
給付金額 | 100万円 |
■既存住宅のリフォームの場合
対象者 | 全世帯 |
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対象工事 | 1.住宅の省エネ改修 2.住宅の子育て対応改修、バリアフリー改修、空気清浄機能・換気機能付きエアコン設置工事等(1.の工事を行った場合に限る。) |
給付金額 | 上限30万円/戸 ※子育て世帯・若者夫婦世帯は上限45万円/戸(既存住宅購入を伴う場合は60万円/戸) ※安心R住宅の購入を伴う場合は、上限45万円/戸 |
新築住宅の取得の場合は、子育て世帯か若者夫婦世帯のみが対象です。リフォームの場合は全世帯が対象となり、条件を満たすことで上限金額が上がります。
また、リフォームの場合は工事内容によって給付金の金額が異なります。複数の工事をした場合、給付金の合計金額が30万円までが給付対象となります。
申請方法
こどもエコすまい支援事業は、申請方法に注意が必要です。
対象者自らが申請することはできません。補助事業者として登録された施工業者や販売事業者が申請手続きを行います。こどもエコすまい支援事業を活用して補助金を給付してもらいたい場合は、補助事業者を探すことから始めましょう。
【補足】「すまい給付金」は2022年12月に終了
戸建ての給付金として「すまい給付金」が有名です。
すまい給付金とは、収入が一定の基準以下の人が戸建てを新築・購入した際に給付金を得られる制度です。
2014年、2019年の消費税率の引き上げにより、住宅を購入する際の負担がさらに増えました。対象者の収入に応じて給付金額が変わるすまい給付金は、住宅購入時の負担が軽減される仕組みです。
ただし、すまい給付金は2022年12月31日までに引き渡されて入居が完了した物件が対象です。現時点では期間延長の予定がないため、このまま終了と見込まれています。すまい給付金を利用したいと思っていた方は、別の給付金を検討しましょう。
給付金を活用してお得に新築戸建てをゲットしよう
戸建てを新築・購入する際には、給付金制度を活用しましょう。要件を満たせば給付金を得られるため、経済的な負担の大きいマイホーム購入時に助かりますね。
またSDGsやサステナブルが注目を集めている現代では、ZEH住宅やLCCM住宅などの省エネ性能の高い住宅が選ばれています。「マイホームの省エネ性能を高くするためにはお金がかかる」と悩んでいる方も、ZEH住宅やLCCM住宅専用の給付金制度を活用すると、経済的な負担を軽減できます。
理想のマイホームがイメージできたら、住宅展示場を訪問して具体的にイメージを固めてみましょう。ぜひお近くの展示場に足を運び、相談してみてくださいね。
お近くの住宅展示場はこちらから検索できます。ぜひご活用ください。
展示場を探す
マイホームを建てる際には、ぜひ住宅展示場でお気軽にご相談下さい。お近くの展示場はこちらからお探しいただけます。