ガーデニングとは、土いじり全般を指します。庭はもちろん、ベランダ、プランターなどに植物を植えるのもガーデニングです。ここでは、初心者がガーデニングを始める上で知っておきたいことや必要なアイテム、おすすめの植物を季節別に紹介します。自宅で緑や花を育ててみませんか?
この記事の目次
ガーデニングの定義
ガーデニングとは、自宅で植物を育てて楽しむこと。ただし、意味合いは時とともに変化しています。イングリッシュガーデンが流行した1990年代、ガーデニングは植物の配置や色彩、季節などを考慮した美しい庭造りのことでした。現在は、家庭で植物を育てること全般をガーデニングと言います。そのため、ベランダやエクステリアで花を育てることもガーデニングです。
ガーデニング初心者が知っておきたいこと
ガーデニングを始める前に知っておきたい、水やり、土・肥料、育成環境やガーデニングの種類について説明します。
水やり
ガーデニングに不可欠である水やりの基本は、水をたっぷりとやることです。ただし、土が乾く前にやると根が腐り、乾燥が進みすぎると枯れてしまいます。ほど良く乾いたタイミングで水を与えましょう。ジョウロで水やりする際は、シャワーヘッドを取り付けて水の勢いを減らしてください。そのままで水をやると、水勢が強すぎて土に穴が空くので注意が必要です。
土・肥料
ガーデニングでは、栄養のある土も必要です。新しい植物を育てるときは、古い土は使わずに、新しい土と肥料を合わせて使いましょう。なお、肥料のやり過ぎは厳禁。肥料をやるときは用法・用量を守ってください。
育てる環境
すべての植物が同じ環境を好むわけではありません。植物を育てるときは、その植物がどのような環境を好むのかをまず調べることが大切です。その上で、日当たりや温度など、その植物にとって最適な育成場所を選びましょう。
ガーデニングの種類
一般にガーデニングの種類は、プランターやナチュラルガーデニングなどがあります。初心者におすすめなのはプランターガーデニング。季節に合わせて植え替えたり、場所を変えたりしやすく、レイアウトの変更も容易です。ただし、植物の性質を考慮してプランターを選ぶのは忘れずに。
ガーデニング初心者がそろえたいアイテム
ガーデニングを始める際に、そろえておきたいアイテムと選び方を紹介します。
スコップ・シャベル
植物を植えたり植え替えたりするとき、あるいは庭を造るときなどに必須なのがスコップやシャベルです。幅広タイプや細身タイプなど、種類はたくさん。あらゆるシーンの使い勝手を考慮し、種類を多数そろえておくと便利。材質は耐久性が高いステンレスがおすすめです。
ハサミ
ハサミは、植物の選定から収穫、花の切り取りまでさまざまな用途で使います。花を切るなら花バサミ、枝を切るなら剪定バサミのように、用途別で用意しましょう。なお、花や枝を切った後は、忘れずにきちんと水分を拭き取ってください。そのまま放置すると、さびる可能性があります。
ジョウロ
効率的に水やりをおこなうために必要なのがジョウロです。観葉植物を育てる場合は、葉水用の霧吹きタイプもそろえておくと便利。ジョウロを選ぶポイントは、軽さと大きさ。水を入れて持ち歩くことを考慮して、軽量でほど良いサイズのものをおすすめします。
ガーデングローブ
園芸用の手袋であるガーデニンググローブは、汚れやケガの防止に役立ちます。また、ガーデニンググローブをはめていれば、ガーデニング中に「うっかり虫を触ってしまった」ということもありません。虫が苦手な人は必携でしょう。バラを育てる場合は丈夫な革製がおすすめです。
ガーデニング初心者におすすめの植物【春夏】
初めてのガーデニングでは、育成に手間がかかるものは避けた方が良いでしょう。育てやすくきれいな植物を季節別に紹介します。まずは春夏に花が咲く植物からおすすめを紹介します。
春:ヒヤシンス
球根から育てやすいヒヤシンスは、青紫や白、ピンク、黄色などの花を付けます。見た目が華やかで香りが良く、春にふさわしい花と言えるでしょう。開花時期は3~4月です。
春:芝桜
芝桜は、サクラによく似た花が地面を覆うように咲き誇ります。色はピンクの他、紫、白、青など。同じ色の花を植えても美しいのですが、色を変えてグラデーションにするのもおしゃれでしょう。開花時期は、4~5月です。
夏:アメリカンブルー
その名の通り、ブルーの可憐な花を咲かせるアメリカンブルー。まるで小さなアサガオのような形状をしています。ハンギングバスケットや寄せ植えに使うと、そのかわいい形状が引き立つでしょう。開花時期は5~11月で、夏の暑さに強いのも魅力ですね。
夏:ニチニチソウ
真夏の炎天下では、ニチニチソウもおすすめ。暑さと乾燥に強い反面、湿気は苦手なので、夏にぴったりです。水のやり過ぎに注意しましょう。開花時期は6~10月で、花の色は白、ピンク、濃い紅などです。
ガーデニング初心者におすすめの植物【秋冬】
冬に咲く花は少ないイメージがありますが、デージーのようにカラフルな花を咲かせる植物もあります。続いては、秋冬に花が咲く植物からおすすめを紹介します。
秋:コスモス
秋の代表的な花と言えるのがコスモスです。近年は早咲きのものも多く、長い間楽しめます。丈夫で育てやすいのが特徴。日当たりと水はけの良い用土であれば、土質などは問いません。花の色は赤、白、ピンク、黄、オレンジなど多彩です。開花時期は6~11月です。
秋:アリッサム
草丈は低く横に広がって育つのが特徴です。赤や白、オレンジ、紫など小さな甘い香りがする花を咲かせます。最盛期にはたくさんの花を付けるため、ベランダや窓辺の装飾にはぴったり。開花時期は10~6月です。
冬:デージー
丈夫で育てやすいデージーは、日本では「ヒナギク」として親しまれてきました。草丈が大きくならないので、プランターや鉢植えにおすすめです。開花時期は12~5月で、赤、白、ピンクのかわいい花が咲きます。
冬:クリサンセマム
丈夫で育てやすく、コンパクトなクリサンセマム。主に白や黄色の花が咲き、特に白花の「ノースポール」と黄花の「ムルチコーレ」が有名です。比較的どこででも手に入るため、気軽な寄せ植えやハンギングにふさわしいでしょう。開花時期は12~6月です。
初心者でもできる寄せ植え!ワンランク上のデザインにするコツ
寄せ植えとは、1つのスペースに異なる植物を植えること。植える花の組み合わせによっては華やかでかわいらしくなるでしょう。ここからは、センスの良い寄せ植えを作るコツを紹介します。
メインの植物を決める
まずは、寄せ植えの主役になる植物を決めます。メインの植物は特に豪華でなくても、他の植物でカバーできるので大丈夫。育成環境や日当たりなどを考慮しつつ、自分の好きな植物を選びましょう。
違う形や性質の植物を組み合わせる
組み合わせる植物は、メインの植物と似た性質のものがおすすめです。日当たりや耐性などで共通点があるものを選びましょう。ただし、同じ形状の植物ばかり選んでしまうと、寄せ植えが単調で平面的になりやすいです。上に伸びるもの、下に垂れるものなど、草丈・伸び方が異なるものを組み合わせるのが立体感を出すコツです。バランスとしては、草丈が高く真っすぐ伸びるものは鉢の中央から後方に、低いものはその周囲に植えると良いでしょう。
花の色を考えて組み合わせる
寄せ植えの花の色は、同系色でグラデーションを付けるか、反対色を並べて際立たせるかのどちらかが基本です。好みに合う色合わせを選びましょう。また、1鉢にたくさんの色を入れすぎると散漫な印象に。慣れないうちは、花の色を1~3色程度に留めておくのがおすすめです。奥に暗色、手前に明色を配置すると立体感が出やすくなります。
デザインを考えて植える
寄せ植えをバランス良く仕上げるために、まずデザインを決めてから植え始めましょう。植物をこんもりと丸く茂らせたり、高低差を付けたりすることを意識してみてください。寄せ植えに立体感や奥行きが出て、見栄え良く仕上がるでしょう。
初心者でも大丈夫。ガーデニングでおうち時間を楽しもう
育てやすい植物を選べば、初心者でも気軽にガーデニングを楽しめます。ベランダ、庭、玄関など、ちょっとしたスペースにきれいな花や緑を植えてみてはいかがでしょうか。また、おしゃれな寄せ植えを作りたい人は、成長後の色やバランスをイメージしながら、お気に入りの一作を作ってみてください。ガーデニングで庭や家の周りを彩れば、住まいはもっと居心地の良いものとなるでしょう。