都会を離れて自然豊かな場所で暮らす──移住を希望する方が最近増えてきています。一方で、新しい世界に飛び込むことに憧れつつもなかなか一歩が踏み出せないという方も少なくないのではないでしょうか。
では実際に移住を実現された方は、どのようなきっかけで移住をし、どのような生活を送っているのでしょう。神奈川移住のリアルを聞く第二弾は、都内から小田原に移住した小木曽一馬さんにお話を伺いました。
この記事の目次
小木曽一馬さんプロフィール
千葉県市川市出身。社会人をキッカケに都内暮らしを始めたが、2021年10月に妻と小田原へ移住。現在は生まれたばかりの子どもと3人ぐらし。デジタルマーケティングの支援会社でマーケティング業務に従事する傍ら、小田原暮らしを移住者の視点から伝えるメディア「小田原暮らし」を運営している。
自然に囲まれた生活への憧れ――リモートワークをキッカケに移住を決意
箱根の麓、海と山に挟まれた眺望絶佳が広がる小田原市に移住した小木曽さん。もともとは夫婦2人とも職場が都内にあり、都内の賃貸マンションで2人暮らしをしていました。
結婚した当時はそのまま都内に住み続けるつもりでいたそうですが、新型コロナウイルス感染症の流行でリモートワークが始まり、都内に住む意味を考え直したと言います。
「ちょうどその頃、住んでいるマンションの更新月だったんです。妻とは以前から『将来ライフステージが上がったときには、自然が多い場所で暮らしたい』という共通の意識があり、それならいっそ移住しようとこのタイミングで話が広がりました。
まだ子どもが産まれる前だったこともあり、具体的に移住先を探すにも丁度良いタイミングでしたね。
始めは奥多摩や高尾といった通勤に便利そうなエリアをWebサイトで探していましたが、どうにも決めきれなくて。そこで都内に移住支援をおこなう施設があるのを知り、すぐに行ってみました。そこで初めて小田原が候補地に浮上したんです。それまでは全く検討していなかったのですが、調べてみると妻が好きな山や森があり、私が好きな海もある。勤め先の最寄り駅まで乗換なしで行ける始発駅という通勤条件もばっちり。お互いの希望が揃っていたため、情報収集段階で『合いそうだな』とビビッと感じました」
いよいよ移住スタート!小田原のリアルな暮らし
実際に現地を見るや否や、すぐに小田原が気に入ったという小木曽さん夫婦。移住先を探し始めてから約1ヶ月という早さで、小田原への移住を決意したそうです。
移住前から移住後で生活や心境の変化などは、どのようなものがあったのでしょうか。
約1ヶ月のスピード移住。不安はなかった?
一般的には1年ほどかけてじっくり移住を進める人が多い中、異例の早さで進んだ小木曽さん夫婦。移住する前に不安はなかったのでしょうか。
「通勤が辛くなったらどうしよう、ご近所づきあいが上手くいかなかったらどうしよう、という不安はありました。
しかし『都内に戻りたくなったら、また戻ればいい』と考えていたので、それほど迷いはありませんでした。最初は賃貸に住んだ理由もそこにあります」と小木曽さん。
実際に住んだことで、すぐに小田原の魅力を実感したそうです。移住前に感じていた不安はすぐに消化され、移住して1年経たないうちに家の購入を決意されました。
今年8月にはお子さんも生まれ、現在は夫婦とお子さん1人の3人家族。平日の仕事はリモートワークが中心ですが週に何度か都内へ出社する日もあるそうで、小田原発の始発列車に乗って1時間半ほどの通勤時間も有意義に過ごされているそうです。
「移住して物理的に家が広くなったので、夫婦それぞれの仕事部屋ができてリモートワークも快適にできています。街の人もみなさん優しくて、まだ移住して間もないですが『小田原に来てよかったね』と夫婦でよく話しています」と、まさに幸せいっぱいの様子が伺えました。
豊かな自然が身近にある小田原の暮らし
移住して良かったと感じることが多いという小木曽さん。具体的にどのような生活の変化があったのでしょうか?
「自然が本当に身近にあるので、とにかく毎日の生活の質が上がりました。
休日は私は釣りや焚火をおこなったり、妻は無人販売所で地元の野菜を買ったりと、都内にいたらできなかったことをたくさん体験しています。
平日の仕事中でも窓を開けると山が目の前に見えて、とても気持ちが良いです。
『後悔していることはないですか』とよく聞かれますが、本当になくて、いつも回答に困っているくらいです(笑)」
小木曽さんが感じる、すべてが“ちょうどよい”小田原の魅力
そんな小田原に魅せられている小木曽さんに、小田原の魅力について伺いました。
「一番伝えたい魅力は、人です。子どもと歩いていると、知らないおじいちゃんおばあちゃんが自然にあやしてくれたりするんですよ。どのお店に入っても地元の人と移住者の分け隔てがなくて、子育てもしやすい環境だと思います。
それから、街の中に歴史を感じられるところも魅力です。観光地だけど人が多すぎない――この自然と都会のバランスが、暮らすにも丁度良いですね」
小木曽さんの案内でいつものお散歩コースを歩いた筆者も、ゴミひとつない綺麗な街並みと歴史の吐息が感じられる街の空気感に心が奪われました。
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移住をスムーズに進めるために気をつけたいこと
移住をスムーズに進めた小木曽さん。なにか工夫したことやポイントはあるのでしょうか。
「実は移住にあたって、特別な準備は何もしていません。私たちがもともと住んでいた場所からそれほど遠くなかったということもあり、普通の引越し感覚で移住してきました」
一般的には、車が必要な地域に移住する場合は車の免許が、お子さんがある程度大きければ友達と別れるための心の準備が必要なこともある地方への移住。今回の小木曽さんの場合は、そうした準備が不要な場所を選んだ点も成功に繋がったのかもしれません。
また移住先をどこにするかは最も重要なポイント。仲の良い夫婦でも意見が違って揉めてしまうケースが多いと聞きますが、小木曽さん夫婦の場合は驚くほどスムーズに小田原に決定しました。移住先を夫婦で揉めないポイントはあるのでしょうか。
「個人的には、嫌なポイントを一つずつ無くしていくのが大切だと思っています。お互いの条件を細かく出していって、分解してみる。例えば、自然が多いところが良い、緑が近いところが良い、車がなくても生活ができる場所…など。全部合わなくても、その中のいくつかが合えば折り合いがつきやすいのではないでしょうか。最初から『これが良い』と決めつけて意見を出すと衝突しやすいため、そうならないよう建設的に進めることをこころがけました」と小木曽さん。
お互いの意見に寄り添うため、譲れない部分と妥協できる部分を自分の中に持つことが必要なようです。
小田原で自然あふれるローカルライフを実現!
都心から約30分、海と山に囲まれた歴史の街「神奈川県小田原市」。移住して1年が経ち、小木曽さん家族は移住して良かったと感じる毎日を過ごしているそう。
小木曽さんも「都心から日帰りで行ける距離にあって、都心では味わえない自然体験が気軽にできる、小田原はそんな丁度良いエリアです。移住が気になったら、まずは現地に行ってみましょう」とアドバイスしてくれました。
リモートワークが増える中、移住という選択肢は以前と比べて身近なものになってきました。理想の暮らしを実現するために、まずはご自身が気になる街に足を運んでみることから始めてみませんか?
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